厚生年金の受給額を計算する方法 −厚生年金について−
厚生年金の受給額は、「加入期間のみ」で決まる国民年金に比べて、「加入期間中の平均給料」が計算要素に加わるために、厚生年金の受給額の計算式は非常に複雑なものとなります。
ここでは、厚生年金の受給額を計算する方法をご紹介したいと思います。
厚生年金の受給額は、「定額部分」、「報酬比例部分」、「加給年金部分」の3つで構成されており、それぞれについての計算式があります。
尚、「加給年金部分」というのは、厚生年金の加入期間が20年以上の場合で、年金支給計算時に「65才未満の配偶者」や「18歳年度末までの子供」がいる場合に計算される、いわゆる家族手当のようなものです。
それでは、「定額部分」、「報酬比例部分」、「加給年金部分」のそれぞれについて、計算方法をご紹介しましょう。
■ 定額部分
「定額部分」=「定額単価」×「加入期間の月数」×「物価スライド率」
・ 定額単価 : 1,676円 × 生年月日に応じた率(1.875〜1.000)
・ 加入期間の月数 : 生年月日に応じて加入期間が420〜480ヶ月となる
・ 物価スライド率 : 物価上昇率に合わせ毎年政府が決定する数値
■ 報酬比例部分
「報酬比例部分」= 総報酬制実施前の期間分 + 総報酬制実施後の期間分
※ 総報酬制とは、負担の公平性を確保し、賞与額の年収額に占める割合にかかわらず、同じ年収額であれば同じ保険料額を負担していただくよう平成15年4月に導入された制度です。
・ 総報酬制実施前の期間分 = 平均報酬月額(現役時代の標準報酬月額の平均)× 給付乗率(生年月日に応じて0.95〜0.7125%)× 加入期間の月数 × 物価スライド率(平成15年3月まで)
・ 総報酬制実施後の期間分 = {平均報酬月額(現役時代)+ 標準賞与額の月額換算平均} × 給付乗率(生年月日に応じて0.7308〜0.5481%)× 加入期間の月数 × 物価スライド率(平成15年4月以降;政府が物価スライド率に応じて決定)
※ 但し、平成12年に行われた年金制度改正を適用しない場合の方が、より多くの年金が支給されるといった場合には、制度改正前の計算式で年金額が算出されることになります。
■ 加給年金部分
「加給年金」=「65歳未満の配偶者:227,900円/年」+(18歳年度末までの子供1〜2人目;227,900円/年・人)+(年度末までの子供3人目以降;75,900円/年・人)
以上が、厚生年金の受給額を計算する方法ですが、報酬比例部分の平均報酬月額というのは、給与を単純に平均化するだけでは十分ではなく、現在の価値に置き換えるといった作業が必要となってくるため、正確な金額については社会保険事務所等で確認することをおすすめ致します。
